日課にしている早朝の散歩をしているとウグイスの声を聞くことができました。まだ上手にさえずることができない鳴き声を聞き、季節の移り変わりの速さを感じました。ふと、鳴き声のする雑木林の方を見ると小高い丘には重機が置かれ、ここもやがて整地され家が建つのだろうと思うと、このウグイスの鳴き声も聞けなくなるのかと寂しさを感じました。
東海村では駅を中心に、住宅地や商業施設など開発が進められていて、人々の生活は便利になりますが、人工物が増えれば、小さな生き物や自然が減少してしまいます。住宅地が増えると生活で排出されるごみも増えてしまいます。これらの現象は仕方ないことと理解していますが、自然を保護するためにある程度の山林を残して欲しいと思いながら歩きました。
今年、とうかい環境村民会議では、ごみを減らす工夫の一つとして、生ごみを消滅させる「キエーロ」を使用した生ごみ処理を広めていこうと計画しています。6月に行われる「絆ゆいまるまつり」でも、出展ブースで「キエーロ」の実機を展示予定なので、是非参考にして頂ければと思います。
生ごみは堆肥化や生ごみ処理機等で消滅できますが、皆さんは包装紙や、パッキングの梱包材以外の紙ごみをどのように処理していますか。東海村が発行しているごみ処理ハンドブックを今一度確認してみると、ダイレクトメールやコピー用紙、パンフレットなどは資源物の古紙として回収されます。ノート、書籍も資源物として扱われます。もちろんお菓子の箱や包装紙も容器包装類として資源化されます。
このようにごみを徹底的に分別して、本当に燃やすしかないごみだけを可燃ごみにすることで、ごみを減らすことができます。皆さんの分別する一手間が、限りある資源を守ることになります。
3月1日に真崎コミセンで開催された「ワクワクFOODフェスティバル2025」にとうかい環境村民会議としてブース出展を行いました。
私たちの出展ブースでは、いつもの環境クイズの他に「ぐるぐる市」も併設して行いました。今回のブースでは、通常とうかい環境フェスタで行っているような、子ども服の持ち込み・持ち帰りを行う方式ではなく、私たちが用意した子ども服を持ち帰ることのみに限定させて頂きました。本来の「ぐるぐる市」の趣旨は、成長して着られなくなった子ども服を、ただ廃棄してしまうのではなく、必要としている人に提供し、「ぐるぐる回して」衣料品の廃棄物を減らそうというものですが、今回は、以前のイベントで集められた服に余剰分があったため、持ち帰り限定にしました。今回も「ぐるぐる市」は好評で、準備していた服の3分の2程度を持ち帰って頂くことができました。
最近は古着の需要も多く、街中では多くの古着屋さんがお店を出していて、流行っているようです。特に乳幼児の服は、すぐに着られなくなることから、お下がりの文化もあるため、「ぐるぐる市」は高評価を頂いているのではないでしょうか。
また、今回の「ワクワクFOODフェスティバル2025」で特筆すべきは、来場者の食べ残しや、食べ物を作る際に出た残渣をコンポスターを用いて堆肥化するという取り組みです。毎年「ワクワクFOODフェスティバル」が終了した後に片付けを行うと、沢山のごみの袋が出されており、諦めの感情が混じった複雑な気持ちでしたが、堆肥化によりごみ全体の減量ができればうれしい限りです。そして、この堆肥化によって生ごみが減量できることを実感した方々に、さらに他の可燃ごみを減らそうとする考え方を持ってもらえるのではないかと期待しています。
寒空の下でもインバウンドで賑わう京都で、1月21日、22日に開催された「持続可能な地域創造ネットワーク 2024年度全国大会 in京都」に参加してきました。真冬の京都の寒さに慣れていない私は京都駅から会場まで徒歩10分の道のりで、吹き付ける風の冷たさに思わず「寒っ!」と身震いしながら歩きました。
開会式では共同代表である東海村の山田村長による挨拶の後、各自治体の首長によるリレートークを行い、その後自治体や団体による事例発表が行われました。前回は茨城県境町で全国大会が行われ、境町で実践されている様々な取り組みに色々な自治体が興味を示したためか、ダークスーツの自治体関係者が多く、私は場違いの雰囲気に困惑しておりましたが、今回は環境活動を行っている団体が多く参加されており少し安心しました。
1日目の全体セッションは「地域の脱炭素化と再エネの活用、自治体地域新電力」と題して行われ、電力の自由販売により発生した新電力会社の地域経済循環で、地域の社会問題を解決しようとするお話がパネリストからあり、なるほど環境とまちづくりは一緒に行う必要がある、つまり片方だけでは直ぐに限界がくるのではないかと我々の活動を思い浮かべながら感じました。
2日目は、テーマ別ミッションとなり、私は「減プラの取り組み」の会場で話を聞きました。面白いと感じたのは、京都府亀岡市で可燃物を「燃やすしかないごみ」、不燃物を「埋め立てるしかないごみ」と読み替えたところ、ごみを減量することができたというお話でした。我々ごみを排出する人たちに気づきを与えることで、ごみになるものを減量したのでしょう。
また、スーパーにおける野菜・果物のプラ包装に関する全国調査(NPO法人環境市民 堀氏)の報告では、「ズッキーニ1本をトレイに載せてラップしている」という過包装の実態や、「農家で収穫された野菜をビニル袋に入れてから出荷すると,時間が無駄になり鮮度も落ちる」という話を聞きました。消費者が求めるものと小売店が販売するための方法がミスマッチしており、このプラスチック製品の無駄を消費者からドンドン発信していく必要があるのではと思い知らされました。
今回のお話の中で、次世代の育成についての必要性を何人かの方が論じていましたが、我々の活動も同様で悩んでいますし、自治会や多くのボランティア活動が同じ悩みを抱えていると言います。セッションで活動についてお話をされた方々は、大学の教職員やNGOあるいはNPOの中で働いている方と行政の方々で、環境の活動が仕事として成立しているので長続きしているではと感じました。若い人たちの参加機会が少ない環境活動も無償ボランティアでは長続きしないことから、社会貢献の職業として成立させることによって次世代の育成に繋がるのではと強く思いました。
元旦の朝も、日課である早朝の散歩に行きました。見上げると、真上の濃紺の空が東へ向かうと白やオレンジ色になり日の出が近いことが分かります。ここ何年か、玄関前の歩道から初日の出を拝み、今年1年の健康と無事を祈ることが習慣になっていますので、急いで家に戻ります。ピンと張りつめたような静寂の中、靴音だけが響き、吐く息が白くなって足元を照らす光の中を横切って行きました。
家に戻り、歩道のところで日の出を待ちましたが、今年も東の海の上には雲があり、我が家から初日の出を拝むことができる時間は少し遅くなりそうだと感じていました。遠くの背の高いマンションに日が当たりはじめ、いよいよ初日の出です。家の周りが明るくなり、雲の端から眩い光が差し、健康と家族の無事を祈願しました。ふと周りを見ると歩いている人や車の通行もなく、静かな元旦の朝でした。
今年も色々な物の値段が上がるとの報道がありました。原因は物流費の向上や人件費の値上がりなどと言われていますが、やはり影響が大きいのは燃料費の高騰ではないかと考えています。今は、電気も安定供給のために化石燃料を多く使用していますが、化石燃料の供給は大部分を輸入に頼っており、昨今の円安によって輸入には高いコストを払う必要があります。このコストを回収するために、運搬費や材料費、暖房費など関連する費用が高騰しており、我々の生活に大打撃の状態になっています。化石燃料の輸入費用が下がるよう円高になることを期待していますが、現状、我々にできることはやはり省エネを行うことだと思います。
まだまだ私たちの耳に届いていない「デコ活」という言葉を知っていますか。
デコ活とは、CO2を減らす「Decarbonization」と、環境に良いエコ(Eco)の活動・生活を組み合わせた新しい言葉だそうです。脱炭素につながる新しい豊かな暮らしを創る国民運動として、国民・消費者の行動変容、ライフスタイル革命を強力に後押しするため、環境省が旗を振り国・自治体・企業・団体等で共に行動するとしています。これは、2050年カーボンニュートラル及び2030年度温室効果ガス削減目標の実現に向けての活動ですね。
11月9日の土曜日、快晴の空の下、役場の駐車場を会場にした「とうかい環境フェスタ2024」を開催しました。
事務局が前日から業者の方に展示ブースの設置を指示したり、電源供給用の電気自動車を準備したりして準備作業はほぼ完了。私たちは当日朝早くに会場へ集合し机を並べたり、プチ縁日のスーパーボールすくい用の入れ物に水を運んだりして準備を整えました。
今回も屋根付き駐車場の下に展示用のブースを設け、出展団体に展示をして頂きましたが、昨年度から引き続き出展して頂く団体さんも多く、展示作品を積んだ運搬車両の往来もスマートで、皆さん手際よく準備されていました。
今年も「とうかい環境フェスタ2024」を11月9日(土)に開催します!
とうかい環境フェスタは、昨年と同様に、環境関係の団体による出展ブース、自動車会社による電気自動車の試乗会、プチ縁日の実施、不要になった乳幼児や子ども服を無償で交換する「ぐるぐる市」、軽食の販売、そして、毎回大人気のジャンケン大会などの催し物が盛り沢山となっています。出展ブースを体験した際にもらえるスタンプラリーに参加すると、スタンプの数に応じてプチ縁日でスーパーボールすくいや射的などが楽しめるようになっていますので、お子様もご一緒にぜひご参加ください。さらに、当日はキッチンカーも来場しますので飲食コーナーでゆっくり楽しむこともできますね。食べ終わったら、ゴミの分別回収にご協力ください。なお、電気自動車の試乗会は会場の外を周回しますので、試乗をお考えの方は自動車運転免許証をご準備ください。
ご家族で楽しみながら環境について関心を持って頂けるように、スタッフ一同心よりご来場をお待ちしています!!
4月28日の日曜日にイオン東海店で行われた、「イオン幸せの黄色いレシートキャンペーン贈呈式」に参加して寄付を頂きました。このイエローレシートキャンペーンは、毎月11日にイオンで買い物をするとレジで発行されるイエローレシートをキャンペーンボックスに投函して頂くと、そのレシート売上金額の1%が登録されている団体に寄付されるものです。
毎年、脱炭素社会部会(低炭素社会部会改め)がイオン東海店で実施している節電キャンペーンの際に、私もレジ前でイエローレシート投函ボックスを持ちイエローレシートの投函をお願いしていますが、怪しい爺さんがタスキを掛けて「不要なレシートの投函をお願いしま~す。」って叫んでも中々投函して頂けません。それでも、時々投函して頂くと感謝・感激で心から「ありがとうございまーす。」とお礼にも力が入ってしまいます。そんな経験がありましたから、寄付は有難く受け取ってきました。
イエローレシートの登録団体は現在13団体だそうで、SDGsの観点からもっと色々な団体が登録しても良いのではないかと思います。小学校の吹奏楽クラブや民間のサークル、「とうかい環境フェスタ」に出展して頂いている団体の方も居られましたから、それこそクラブ・サークル・団体に助成の機会はあると思います。寄付があると助かると思う団体は、チャレンジしてみては如何でしょうか。
ところで、今年は地元のケーブルテレビが取材に来ていまして、ほかの団体の方と順番にインタビューを受けることになってしまいました。最初にインタビューということで、取材者の方から質問があり、それに答える形式でしたが緊張していたのか、何を話したかも思い出せないくらいでした。次にインタビューを受けた団体の方は、堂々と受け答えしており、さすが凄いですねと感心して見ていました。今回取材いただいた内容は5月6日(月)から放送予定となります。ぜひご確認ください。
さて、贈呈式で頂いた寄付は我々が使用する備品の購入など、有効に使わせて頂きます。
ありがとうございました。
とうかい環境フェスタ2023翌日の11月12日(日)に、水戸市で開催された第46回全国育樹祭式典行事に参加してきました。
集合場所が偕楽園近傍の桜山駐車場で7時50分から8時40分までに集合せよという案内だったので、7時過ぎに家を出発し7時45分頃に駐車場に到着しました。駐車場には係員が数名いて速やかに誘導され、順序良く駐車スペースに駐車し車外に出るとすぐに手荷物を入れる透明なビニール製のバッグを手渡されました。寒い中朝早くからご苦労様ですと心の中でつぶやきながら、駐車場の中ほどに待機しているシャトルバスに向かいました。そこからシャトルバスに乗って会場のアダストリア水戸アリーナまで移動ですが、育樹祭ということでたまたま後からやってきた県北の林業関係者と乗り合いとなり、表彰の話やら仲間同士の話やらワイワイガヤガヤを小耳にはさんでいるうちに入口ゲート付近に到着と思ったら、県立歴史館駐車場で降ろされました。
係員からテントが並んでいるチェックポイントに案内され、事前に役場から届いたQRコードと運転免許証を提示して名札を受け取り、持ち物検査を行い金属探知機ゲートを通され、反応があるとさらにガードマンによって金属探知機を使い体の表面をスキャンされました。秋篠宮皇嗣同妃両殿下が式典に臨まれるので、厳重な警戒態勢になるとは思っていましたが茨城県庁の人たちも大変だろうなと思いました。
急に寒さがやってきた朝、まだ暗い中を起きだして窓の外を見ると雨が止んでいました。「ヨシ、今日は開催できるぞ」と確信して、瞼をこすり大きなあくびをしてから朝の支度にとりかかりました。集合時間より10分ほど早く会場の東海村役場に到着しましたが、車の温度計は11℃。「しまった!」と思った通り、車から降りると肌寒く感じました。実は長袖のシャツ一枚にスタッフジャンパーという軽装で、これが最後まで響いてガタガタ震えていました。全体ミーティングの前に担当者に状況を伺うと、会場のセッティングは昨晩のうちにほぼ終了しているとのことで、雨の中の作業に心より感謝を申し上げたいと思いました。
私たちが取り組んでいる課題の一つに生ごみ排出量の減量があります。これまでもEM菌を使った堆肥化を広めようと講習会を開いたり処理容器の無料貸し出しを行ったりしましたが、中々皆さんの関心を集めることが出来ませんでした。
我が家でもEM菌を実践していたので、何故周知が進まないのかと考えてみましたが、基材のボカシを作るのが面倒である点や、処理容器がいっぱいになったら発酵処理のため容器が使えない点など、忙しい方には手が掛かりすぎることが原因ではないかと思いました。そこで色々調べてみましたら、「ベランダdeキエーロ」という逗子市の松本さんが考案したものがありましたので、松本さんに問い合わせをして東海村でも行っても良いと返事を頂きました。
キエーロは、土の中に生ごみを入れ,土で覆うことにより、好気性の菌で野菜くずなどを発酵分解するもので、嫌気性の菌で発酵させるEM菌ボカシを使う方法とは異なるものです。簡単に言えば、畑の中に穴を掘って生ごみを処理するのと同じ方法でしょうか。水分が多くても問題なく、油で揚げたものや魚のアラも問題なく、有機物であれば大体のものは処理できそうです。ただし、大きな骨や貝殻などは難しいようで、、、まぁ、貝塚や恐竜の化石を考えたら土の中でも分解が難しいのは理解できます。とにかく、生ごみを水と炭酸ガスに分解できるので、土が増えることもなく、EM菌のようにできた堆肥をどのように処分するか考える必要もなく後処理が非常に楽そうという印象です。
8月26日に開催された「とうかいキャンドルナイト2023」は、スタッフの協力のお陰で雨も降らず事故もなく無事に終了しました。今回は900個のグラスを並べ、キャンドルの灯りを来場者に楽しんで頂きました。皆さんには、我々の省エネを考える気持ちが伝わったことと思います。
とうかい環境村民会議・とうかい環境フェスタ実行委員会では例年,節電を呼びかける活動の一環として「とうかいキャンドルナイト」を実施しています。
これに先立ち、たくさんの人にキャンドルを作る過程や灯りを楽しむことを通じて、省エネについて考える機会を設けていただきたいと思い、使用済みの天ぷら油を使ったキャンドルの作り方をご紹介します!
ぜひ、ご家庭でチャレンジしてみてください!
台風が近づき大雨が続く中、雨が止み曇りの天気となった6月10日の午前中に「オオキンケイギク」の除去を今年も行いました。集合場所の駐車場には「オオキンケイギク」が群生していましたが、駐車場の所有者が近々除去を行うとのことなので我々は国道245線沿いの歩道に生えている「オオキンケイギク」を駆除することになりました。
軍手を付け除去した「オオキンケイギク」を入れるビニル袋を準備して歩道に行くと、既に先に進んでいる人たちが黄色い花を根元からドンドン抜いて行っています。ふと足元を見ると特徴的な細長い楕円形状の葉をした若い「オオキンケイギク」がありましたので、これらを根元から引き抜いて駆除しました。山草に詳しい人と共に、色々な草の間に隠れるように生えていると教わりながら次々と引き抜いていきます。慣れてくると、その葉を見て直ぐに見分けられるようになりましたが、同じようなところに沢山生えているので引き抜く作業が続き、皆さんに追いつけるように歩道を進むことが出来ない状況でした。
1時間程で作業を終了にして「オオキンケイギク」入れた袋を数えると20袋ありました。歩道を見ると黄色い花は無くなりましたが、実は村内ではあちらこちらに「オオキンケイギク」が咲いているのが昨年より多く見られます。特定外来種ですので、見かけたら根元から引き抜いて頂きたいのですが、捨て方が決められています。東海村のホームページに廃棄の仕方が掲載されていますので、参考にしてください。また、私有地に生えている場合は、所有者が処理するか、許可を得て引き抜くことをお願いいたします。人目を惹く鮮やかな黄色の花ですが、庭や花壇に植えることは禁止されていますので、ご注意ください。
我が家の老犬の気分転換のため、日課となっている早朝の庭に出ていると静寂の中からいくつかの透き通るウグイスの鳴き声が聴こえてきます。空からはヒバリのさえずりが聴こえ、見上げれば忙しく羽ばたく小さな姿を見ることが出来ます。そして近くにいるのでしょうか時折、キジの声も聴こえてきます。この時期にしか感じることが出来ない清々しい空気の中で、自然に呼吸がゆっくりとなり心が落ち着いていきます。春ならではのこの空間、この雰囲気は無くなって欲しくないと心から思う瞬間です。
しばらくして、近所の家の屋根がキラキラと輝き始めると車の往来が増えて、街が動き始めいつもの喧騒が戻ってきます。以前、家の前に雑木林があったころは、季節によって色々な鳥や動物の鳴き声を聞くことが出来ました。東海村に住むことが出来て良かったと思っていましたが、雑木林が無くなり、道路が出来て家が建ち始めると日中は野鳥の声すら聞くことが無くなってしまいました。
とうかい環境村民会議の理念でもある、この素敵な自然環境を残したいと思っていますが、東海村の発展を考えると現実的には難しいところでしょうか。しかしながら、朝目覚めると鳥の声が聴こえる、そんな環境を少しでも残せるように活動したいものです。
晴天に恵まれた3月4日に真崎コミセンで行われた「ワクワクFOODフェスティバル2023」の会場にて、「とうかい環境村民会議」のブースを出展させていただき「ごみのだし方クイズ」と「SDGsクイズ」を来場者に出題して、皆さんの環境への意識向上を目指しました。
今回の「ワクワクFOODフェスティバル」への出展は、コロナ禍のため4年ぶりとなりましたが、晴れて暖かかったこともあり、たくさんの来場がありました。
ごみのだし方クイズは久しぶりのためか、出題している我々が答え合わせをしながら、内心「そうだったか」と気づかされる場面もありましたが、SDGsクイズの方は、出題する我々も初めての試みのため、「ほうほう」と密かに感心しながら解答を来場者に伝えている状態でもありました。
このように、出展ブースに来ていただいた皆さんと一緒に考え一緒に体験することは、我々の活動に対して、皆さんの共感を得ることができる良い方法ではないかと考えています。また「とうかい環境村民会議」の部会員も、来場者の反応を見ることで何かを気づく良い機会であると思いますので、今後はブース出展や講演会などの参加機会を増やしていきたいと思いました。
ご家庭で使わなくなった子供服や絵本を、必要とする方に無償でお譲りするリユース事業「ぐるぐる市(ぐるぐるいち)」。とうかい環境村民会議の循環型社会部会と生活環境部会が協力して、とうかい環境フェスタなどで実施しています。
子供服は着られる期間が短く、サイズが合わなくなった物は弟や妹に着せたり、あるいは知り合いに譲ったりされていますが、数が多い場合は廃棄されてしまうことも多いようです。これでは「もったいない!」ということで、服や絵本が人の手をぐるぐると回って長く使われてほしいという思いから、「ぐるぐる市」と名付けて、環境村民会議の名物となってきました。
我々の生活上必ず発生するものが生ごみです。生ごみは可燃物として排出しますが、週2回の回収となるため何日かは家の中などに溜めておく必要があります。夏など気温の高い時期は、悪臭がしたりコバエが飛んだりするため、各家庭では袋詰めにしたり容器に入れたりする工夫を強いられる状況です。そればかりではなく排出された後、生ごみは重量の70%以上が水分のため、可燃物として燃やす場合に水分量を減らす必要がありエネルギーの無駄使いとなっています。
このような問題を解決するため、東海村では生ごみを宅内処理できるように電動生ごみ処理機やコンポストの購入補助が行われています。「とうかい環境村民会議」でも生ごみを宅内処理することを推奨しており、EM菌による生ごみの堆肥化を講習会を行って紹介しています。しかしながら、講習会後にアンケートを取ってみるとEM菌による堆肥化は2回発酵作業があること、出来た堆肥を使うところが無いなど、折角やり始めても長続きしない方が多いところが悩みの種でした。
生ごみの処理方法について調査していたところ、「キエーロ」というものがありました。
「キエーロ」は神奈川県逗子市にお住いの松本さんが開発したもので、木で作られた箱の中に黒土を入れ、生ごみを細かくしながら土の中に埋め込んでおくと時期にもよりますが3~7日くらいで水分と炭酸ガスに分解され消滅するというものです。これなら埋め込むだけで作業が少なく、臭いや虫の発生も無くて続けられやすいと感じました。また、「キエーロ」は、簡単な構造から投入する生ごみの量と分解する土の量のバランス及び光の取り入れさえ守れば木の箱だけではなく、衣装ケースや発泡スチロールの容器で実施されている方もおり、様々なバリエーションがあるようです。
これらのことから「とうかい環境村民会議」では、「キエーロ」の作り方も紹介できるようにと考えています。
電動生ごみ処理機、コンポスト、キエーロ、段ボールコンポストあるいは、畑に穴を掘って埋めるなど、生ごみの宅内処理方法は色々あると考えられます。自身のライフスタイルに合った方法で生ごみを処理することで、エネルギーの無駄使いを減らし地球温暖化防止を目指しましょう。
素晴らしく晴れた11月12日土曜日に、東海村役場駐車場と中庭で三年ぶりとなる「とうかい環境フェスタ」を開催しました。とうかい環境フェスタは、村民の皆様の環境への意識向上を目指して開催しているもので、環境に関する活動を行っている団体による展示ブースで様々な体験をすることにより、環境への気づきを得ていただくことを目的にしています。今回はブース展示の他、話題の電気自動車や電動キックボードの試乗体験がありました。また、展示ブースで体験することにより得られるスタンプラリーも行い、スタンプのポイントにより行える「プチ縁日」も開催したのですが、我々の当初の予想を上回る来場者があり景品として用意した駄菓子が全てなくなる嬉しい悲鳴がありました。
今年のブース展示は工夫が施されており来場者に体験して頂くものばかりで、本来廃棄するペットボトルのキャップを細かくして熱を掛けることによりアクセサリーにしたり、小型の風車を吹いて回すことにより発電する仕組みを体験したり、使い終わった牛乳パックが手を加えて紙になったり、世界で5番目に多い日本のフードロスを減らす方法の紹介や、持続可能な社会を作るために行うべきSDGsの紹介など、幼児や低学年の小学生の皆さんが目を輝かせて体験していました。
今年は新型コロナウィルス防止対策として11月に開催しましたが、新型コロナの蔓延状況や時期的な問題で来場者が来られるか、不安を感じていました。しかしながら、開催してみると小さい子供を連れた家族が沢山来られ、行楽日和の天気に助けられた感じは受けますが、不安は見事に吹き飛んでしまいました。
毎回お手伝いをお願いしている東海高校JRC部のボランティアの方々も、我々の委員さんと共に大活躍で、楽しかったと感想を言って頂きました。
とうかい環境村民会議が取り組んでいる「ぐるぐる市」は、家庭で不用となった子供服を持ち寄って頂き必要とする方に差し上げるという活動で、今回もとうかい環境村民会議のブースとして出展しましたが大変好評で、特にベビー服より少し大きめの洋服が在庫切れとなる状況でした。
さらにフェスタの最後に行う恒例の「ジャンケン大会」では、大人も子供も大いに盛り上がり白熱したジャンケンを行い、十分楽しんで頂けた様子でした。
今回も事務局を始め、ボランティアスタッフ、委員の皆様そしてブースに出展頂いた各団体の皆様のお陰で、無事「とうかい環境フェスタ」を終えることが出来ました。
本当にありがとうございました。この場をお借りしてお礼申し上げます。
我が家の庭にはトレニアが沢山咲いています。隣家との敷地境界にはマリーゴールドも群生しており、猫の額ほどの夏野菜の畑を取り囲んでいます。
先日ナスを収穫(と言っても1つ実を取るだけでしたが)しようとしていたら、ミツバチが飛んできてトレニアの花を忙しそうに出たり入ったりしていました。こうやってナスの花も受粉してくれたのかなと眺めていたら、ひときわ大きな蜂が同じようにトレニアの花を行ったり来たり、せわしなく動き回っていました。
花に近づくとホバリングで静止して、クチバシを花に差し込んで蜜を吸っているように見えたので、まさかハチドリ??って思ったのです。絵本での話から想像していただけで、実物を見たことが無いため羽を高速で動かす姿を見て、そう思ったのですが、調べてみると「ヒメクロホウジャク」という蛾の仲間で少しガッカリしました。
ハチドリは、北米・カナダ、アメリカ南西部からアルゼンチン北部にかけて生息しているようで、日本にはいませんでした。残念!
ハチドリと言えば「ハチドリのひとしずく」という絵本が知られています。南米のアンデス地方に伝わる話を辻真一さんが翻訳したもので内容を紹介すると、
沢山の動物が暮らす森で火事が起こり、
動物たちは我先にと逃げ出して行きますが
火の中をハチドリだけは行ったり来たりしています、
くちばしに一滴の水を咥えてせっせと運んでいます、
それを見て動物たちは「そんなことをして いったい何になるんだ」と笑います、
ハチドリはこう答えます、「私は私が出来ることやっているだけ」・・・。
我々を取り巻く環境問題は、問題が大き過ぎて解決する道筋が中々見つからないところであり、我々の活動はハチドリのひとしずくかも知れませんが、ひとしずくがないと始まらないし、きっといつか変わると信じて自分に今出来ることを精一杯行い、共感の輪を広げる活動していきたいと思います。
先日(8/27)、節電を唱えるキャンドルナイトを東海村役場の中庭で行いました。コロナ禍を意識して大々的な告知をしていませんでしたが、来場された約100人の方々にキャンドルナイトを楽しんで頂きました。いつもであればイベントの進行や会場警備あるいは色々な作業をしていて、苦労して並べたキャンドルを眺める状況になかったこともあり、私達にはキャンドルを楽しむ時間がありませんでした。しかしながら今回はキャンドルに点火してから、余裕を持ってじっくりと眺めて、皆さんそれぞれの想いを巡らせることが出来たキャンドルナイトになったことでしょう。
今回もパラフィンを原料としたティーライトキャンドルを購入して使用しました。パラフィンは炭素と水素の化合物で構成されており、炭素原子の数が20以上のものの総称です。和名は石蝋と言われています。また、パラフィンは石油を精製して作られる常温で半透明あるいは白色の柔らかい固体で水に溶けず安定した物質で、一般的にロウソクやクレヨン等に用いられるため、ロウと呼ばれますが、科学的にはパラフィンは西洋ワックスであり、日本のロウと区別する必要があります。
日本のロウは、古来より日本で用いられてきた植物性あるいは動物性のものを指します。特にハゼノキの果実から作られるハゼ蝋を用いた和ろうそくは、灯りを得るために古くから使われてきました。和ろうそくは、竹あるいは木の棒に和紙を被せ灯心草をらせん状に巻き付けたものを芯として、溶かしたハゼ蝋を塗り重ねることによって作られます。成型後に棒を抜くことにより和ろうそくの中に空洞ができ、これが燃焼時に空気が流動する働きをすることによって酸素が供給され、炎の面積が大きくなり同じ大きさの西洋ロウソクと比べると2~3倍くらい明るくなると言われています。
動物性のロウには鯨の脂肪から作られる鯨蝋などがありますが、現在では蜂の巣から作られる蜜蠟が知られています。蜜蝋は板状にしたものや固形のものが販売されていますので、溶かして型に入れたり板状のものを巻いたりしてロウソクを作ることが出来ますが、少し値が張るところが欠点でしょう。しかしながら蜜蝋は、火をともすと煤が少なく甘い香りがする上に体に良いアロマ成分が発散されると言われています。
このような和ろうそくや蜜蝋のロウソクをキャンドルナイトに用いた方が、節電あるいは省エネを唱える私達の趣旨からすると相応しいのかも知れません。とは言っても日本のロウを大量に作ることが難しいため単価が掛かり、キャンドルナイトのようにたくさんのキャンドルを利用する場合は廉価のパラフィンで作られたキャンドルを使わざるを得ません。
でも各家庭でキャンドルナイトを実施する場合は、日本のロウで作られたロウソクを使ってみてはいかがでしょうか。
日課である早朝に行う犬の散歩で近所の交差点の信号待ちをしていたら、足元に捨てられたタバコの吸い殻があることに気がつきました。タバコはフィルタのところで消えており、アスファルトの焦げ具合から火が着いたままポイ捨てられたもののようでした。交差点を渡るとそこにも吸い殻が落ちていて、これも火が着いたまま捨てられたように少しタバコの灰が付いていました。歩きながら歩道を見ると幾つかの吸い殻が落ちていて、同じ銘柄と吸い殻の状態から毎日のようにこの歩道を利用し、同一人物がポイ捨てしているのではと思いました。
先日テレビで警察関係の特集番組があり、河川敷における大規模火災の捜査で一人の初老男性が職務質問を受けていました。男性は警察官と話をしている間にタバコを吸いながら話し、吸い終わると側溝に火が着いたままポイ捨てしました。警察官にポイ捨てを咎められると悪びれる様子もなく、つい癖で行っている旨を話していました。実は、タバコのポイ捨ては「軽犯罪防止法」に抵触します。この男性に限らず、タバコの吸い殻がごみであるという認識が欠けており、他人に迷惑をかけている、あるいはかけてしまうという認識の低さがポイ捨てを助長していると言えます。
ポイ捨てされたタバコの中には、多くの有害物質が含まれています。吸い殻のフィルタには、ヒ素、ニコチン、多環芳香族炭化水素、クロム・カドミウムなどの重金属類が含まれており、これらの有害物質が分解されにくいタバコのフィルタを通じて自然界に拡散されています。路上や側溝に捨てられた吸い殻は、排水を伝わって河川や海に流れ込み、少しずつ小さくなりながら分解されず海を汚染しています。
このように街中で見かけるタバコの吸い殻は、実は海洋汚染と無関係ではありません。あなたの心掛けが明日を変えます。自分や家族、地球のためにタバコを辞めることを検討するのも良いことかも知れません。未来のために良い選択をしましょう。
コロナ禍になる前にも実施していた省エネを唱える「とうかいキャンドルナイト」では、村役場の中庭にグラスを並べキャンドルを灯してきました。
夏の暑い夜でしたが、老若男女が沢山来られてキャンドルの暑さと皆さんの熱気で、いつもは静かな中庭が大変な盛り上がりを見せていました。
そのような中で、いつも工夫を凝らした展示をされている方がおられました。2回目くらいのキャンドルナイトから中庭で展示してもよいかと問い合わせがあり、我々も是非にとお願いした方です。メッセージ性のある展示で、東日本大震災の後は「命」と題した展示で非常に心に残っており、その展示の仕方は「キャンドルアート」作品展示の基になっています。
一般の方々にもキャンドル作品の展示をお願いしている「キャンドルアート」は、自分たちの想いをキャンドルにより形にしていくもので、活性化を考え何年か前にコンテストと称して投票による賞を設けました。当然その方も称賛に値する素晴らしい作品だったこともあり、賞状と賞品をお渡しましたが、非常に憤慨されて「来年もコンテストにするのであれば出展しません」と言われてしまいました。「私は想いを伝えるためにボランティアとして展示しているのであって、コンテストに参加しているつもりはない」とも言われ、感銘を受けたことを思い出しました。
行動をメリット・デメリットで分けて、自分に対してメリットがあるかどうかで判断することが多い現代社会において、ボランティアの本質を考えさせられる言葉でした。我々がボランティアの精神を少しでも理解しているならば、環境保護や環境保全の行動を躊躇せず実施できると思います。環境問題を理解し、真摯に受け止め、自分ができることを行う、そのような人が一人でも多く増えることを望んでいます。
今年、初めて種から花苗を育てることにチャレンジしています。今まではホームセンターに行き、ビニールポットに入った花をいくつか買ってきて植木鉢や庭に植えて楽しんでいました。自治会でも村から「花いっぱい運動」の一環として花苗の支給を受け、コミセンや交差点近くの花壇に花を植え環境美化を行ってきました。
昨年度から、村主導の「花いっぱい運動」が終了したことにより「花いっぱい運動」を継続か中止か自治会内で議論した結果、環境美化の観点から私たちの自治会では継続することになりました。しかしながら、自治会の予算が限られていることを考え、将来的に花苗の購入費を下げる目的で、一つの方向性として自治会内の人たちが種から花苗を育て「花いっぱい運動」時に一鉢をコミセンに持ち寄り花壇に植える「一人一鉢運動」を展開してみてはどうかという提案を行い、実験的にやってみることになりました。これが種から花苗を育てている理由です。
「一人一鉢運動」を行うことにより、環境美化という形でコミセンなどの花壇に対して親近感を覚えるのと同時に、自治会の活動を身近に感じて欲しいという狙いも実はあったりします。
これらのこともあって種から花苗を育てることにチャレンジしているのですが、私の方は一応発芽したものの中々花苗らしくなりません。インターネットなどで調べてみると素人には驚きの連続で、さすがプロは違うなと感じました。まず種の植え付け時期からして間違っていました。6月の初めに花苗の植え付けを行うと想定すると、3か月も前から発芽のための準備として育苗ポットに種を植え、発芽温度に合わせて温度管理を行い、発芽した後も本葉が出てからポット上げという作業を行って、育苗ポットから少し大きいポットに植え替える作業をしていました。作業工程が沢山あり手間が掛かっていることが分かります。水やりのタイミングにも言及しているチャンネルがあり、非常に参考になりました。プロの人たちが育てても苗の育ち方にはバラつきがあり、何百何千と育てている中から形の揃ったものを園芸店には随時出荷していることも理解できました。
6月5日は世界環境デーでした。
それを受けて、6月は「環境月間」となっています。新聞は特集などを掲載し、テレビは報道やキャンペーンを放送していますので、気づかれた方も多いと思います。これらを見ているとある傾向が浮かび上がってきます。それは、今までの報道は地球温暖化で北極や南極の氷が解けますとか、石油をエネルギー源として大量に使い続けると早く無くなりますよ、というような予測に基づく話が多かったと思いますが、今回はSDGsが前面に出されていて、それに結び付く我々が行動すべき事柄の具体的な対策、つまり環境に対する負荷そのものを減らす取り組みの話が目立ったように感じました。
SDGs(エス・ディ・ジーズと読みます)は、2015年に国連サミットで採択された「持続可能な開発目標の2030年アジェンダ」(英語の頭文字、Sustainable Development Goals)で17の目標と169のターゲットがあり、2030年までにより良い世界を目指す国際目標としています。そして、地球上の「誰一人取り残さない」ことを誓っています。このことから、日本でも積極的に取り組んでいます。
17の目標は大きく分けて、3つの視点で分類できます。
目標1~6は、開発途上国の基礎的な目標が中心であると考えられます。
目標7~12は、先進国や企業にとっても取り組むべき課題が多くあります。また目標12の「つくる責任使う責任」では一人ひとりの消費者にも持続可能な世界のために責任があることが分かります。このあたりがSDGsの特徴であり、大きな社会の流れになっている要因です。
目標13~17は、気候変動、海洋資源、生物多様性などグローバルな課題です。そして目標16では世界平和、目標17では国や企業、人々の協力を呼び掛けています。
特に目標12の「つくる責任使う責任」を頭の片隅に置いて、皆さん一人ひとりがごみとして出すものを減らす、再利用できるものは再利用する、使用できなくなったものは適正な処分をする、という環境を意識した行動をとって欲しいと思います。
最近、食品ロスについて情報を目にすることが多くなりました。
「食品ロス」とは、本来食べられるのに捨てられてしまう食品を言い、食べ物を廃棄処分する際に殆どが焼却処分となり環境にも悪い影響を与えてしまいます。
日本では「食品ロス」の量は年間570万トンになり、国民1人当たりの食品ロス量は年間で約45kgです。これは国民1人当たりが毎日約124g(茶碗一杯分のご飯に近い量)のご飯を捨てていることになります。(農林水産省ホームページより)
この食品ロスの量570万トンは大きく分けると、事業系食品ロスが309万トン、家庭系食品ロスが261万トンで、家庭系の食品ロスが46%を占めています。事業系食品ロスはレストランやスーパーからの過剰除去、コンビニ等の期限切れ廃棄が主体で、家庭系の食品ロスは食べ残しや作りすぎが原因となっています。実にもったいない!
世界では飢餓に苦しむ人たちに対して年間370万トンの食糧支援が行われていますから、日本での食品ロスの量が如何に多いか理解できると思います。しかも日本では、食料をカロリーベースで、62%を輸入に頼り自給は38%に留まっています。このまま廃棄を続けると深刻な食糧不足になることも考えられますし、廃棄する際の焼却処分で排出されるCO2で環境負荷の増大を招く恐れもあります。また、食べ物を作る際に掛かるエネルギーや運搬時のエネルギーの損失、さらに焼却に掛かるエネルギーの無駄使いを考えると経済的な損失は膨大なものになってきます。
このため政府は「食品ロスの削減の推進に関する法律」を作り、令和元年から施行しています。先に施行されている食品リサイクル法に対し、より食品ロスの削減を目指す法律になっており、各自治体は実施計画を策定し実行する必要に迫られています。
先日(4/17)、自然共生社会部会が主催する豊岡海岸のクリーンアップ大作戦という清掃活動に参加してきました。前日の土曜日は波浪警報が発令されていたため日曜日に延期となったので参加者が少し減り、80名程度となりましたが村内の各事業所から参加を頂き、プラスチック製品の回収を主体に清掃しました。また村長や副村長も参加頂き、袋一杯にごみを回収して頂きました。当日海岸でサーフィンを楽しんでいる人たちの中には、袋を受け取りウェットスーツのまま、砂浜に落ちているごみを拾って協力して頂ける方もいらっしゃいました。ご協力に感謝いたします。
海岸で砂に埋もれているペットボトルやプラスチック製品の破片を拾いながら砂浜に進んで行こうとしましたが、ロープの切れ端や破けたビニール袋、割れたプラスチック容器、ストロー及びペットボトルのキャップなど、沢山拾うこととなり中々前に進めない状態となってしまいました。
砂の中には、赤や黄色のカラフルな、いわゆるマイクロプラスチック(大きさが5㎜以下のもの)が埋もれていることに気が付き、これが小魚や小動物が飲み込んでしまい環境への影響が懸念されるマイクロプラスチックかと再認識させられました。なるほど、拾っても拾っても沢山落ちていて、これはキリがないなとため息がでたことは残念な気持ちになりました。
あと何年かすると海の中にいる魚の数よりも、海中に漂うマイクロプラスチックの数が多くなるとの調査結果もあります。またマイクロプラスチックを食べた魚を食べた人間がマイクロプラスチックを体内に取り込んでいることも指摘されており、人体への影響も懸念されています。
このことから今更ながらではありますが、山や海および空き地にプラスチック製品をポイ捨てしないこと、そして廃棄するプラスチック製品は資源物回収として排出するなど適切な処置をすることと思います。皆さんの行動が未来へつながっていくのだと考えさせられたクリーンアップ大作戦でした。
新型コロナ感染予防対策に明け暮れる毎日の中、計画したイベントが全て中止になる状況で中々晴れやかな気持ちになれない状態が続いています。
これまで私達は、第2次環境基本計画に基づき活動してきましたが、10年が経過し第3次環境基本計画に移行され、新たな段階を迎えることとなりました。現在は、これまでの「とうかい環境村民会議」の在り方や活動について見直しながら、今後の活動について検討している最中です。これに基づいて来年度から、新たな形(形態)で活動を行いたいと考えています。
とうかい環境村民会議は、自然共生社会部会、低炭素社会部会、循環型社会部会そして生活環境部会の4部会から構成されています。それぞれの部会は第二次環境基本計画で定められた活動計画に則り、村民の環境への意識向上を目指して活動を続けてきましたが、昨今のSDG'sの盛り上がりもあり、時流に合わせた形でこれからの活動を検討しています。
一方、今まで環境活動を行ってきた我々に対し、皆さんから実際の活動が伝わりにくいとの指摘を受けることがありました。そこで、これまでより更に、SNS(ソーシャルネットワークサービス)を利用して、多くの村民に活動状況を発信していきたいと考えています。
我々の活動に興味を示し理解して頂く機会を増やし、結果的に我々の活動に共感して頂ける方々が増えることを、期待しています。
共感して頂くことにより仲間が増え、環境活動に参加する仲間が増えることにより村民の環境に対する意識が更に向上することを願っています。