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先日友人から「食品ロス」というのは加工された食べ物が廃棄されることかと聞かれ、疑問に思ったので調べてみました。
以前のイベントで、収穫された野菜で規格外のものは廃棄され、これも食品ロスと説明したということもあり、食品という定義にも少し気掛かりでした。
日本では「食品ロスの削減の推進に関する法律」(略称 食品ロス削減推進法)が令和元年10月に施行されています。
この条文にも食品ロスという言葉が出てきますが、食品ロスの削減とは、まだ食べることができる食品が廃棄されないようにするための社会的取り組みと明記されています。
しかしながら「食品ロス」という言葉の定義については明記されていませんでした。
そこで食品をフードと置き換え「フードロス」を調べてみると、「フードロス」とは、「収穫、屠畜、漁獲後から小売の直前段階に至るまでの間で加工や製造の段階において出る調理くずや加工残渣も含まれたものを指します(国連食糧農業機関)とありました。それでは、食品の廃棄はどうかというと、廃棄をウェイストと置き換えると「フードウェイスト」となって、国連食糧農業機関よると小売りや外食産業、消費者の過程で廃棄されることを示すものでスーパーやコンビニの売れ残りの廃棄や家庭で廃棄される食品も含まれます。このように海外では損失と廃棄という2つの要素に明確に棲み分けられています。
一方日本では「まだ食べられるにもかかわらず、何らかの理由で廃棄される食品」のことを指しており、さらに農林水産省などの省庁でも「食品ロス」という言葉を主に使用していることから「フードロス」と「フードウェイスト」の2つを合わせて「食品ロス」と呼んでいると思われます。
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ところで、日本で2020年度に生じた食品ロスは年間約522万tで、国民一人当たりに換算すると毎日お茶碗一杯分の食品を廃棄していることと同じになります。このうち、家庭から排出される食品ロスが247万tで全体の約47%にもなり、家庭からの食品ロスが多いことが分かります。そこで、日本では2030年度までに食品ロスを2000年の半分(489万t)にするという目標を「食品リサイクル法」で定めています。
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とうかい環境村民会議でも生活環境部会で家庭からの食品ロス減量を目指して、食べきり、使い切り、水切りという3キリ運動を展開していますが、家庭内で食べきれず賞味期限に余裕のある食品をフードバンクに寄贈する方法や、生産者あるいは流通の段階での規格外品の廃棄を削減する方法についてなど、私たちはどの様な取り組みをするべきか、議論を広げていく必要があると考えます。